私がPENTAX K-5IIsを選んだ理由 もしくはなぜK-3を買わなかったのか - ベクトルインサイド   

ページ

2014/01/03

私がPENTAX K-5IIsを選んだ理由 もしくはなぜK-3を買わなかったのか


暇が無くても金はある(多少) 


 …ということでろくろく写真を撮る機会も記事を上げる機会も無かったのに自分へのご褒美といいますか、嫌な仕事の前のドーピングということで二台目のデジタル一眼レフを買ってしまいました。
 年末商戦を睨んでいたところにちょうどAmazonの大サービス価格が目に付いてしまい背中を押される形で…
 本記事では、二代目をK-5Ⅱsにした理由、K-3とK-5Ⅱsを比較して(あくまでフィールドではなく店頭でざっくり触った程度ですが)感じた点を書きたいと思います。
 今回、文だけでかなり長くなり…恐縮です。
 もし今まだどちらにするか考えている方の目にとまり少しでも参考になれば幸いです。


【関連記事】
PENTAX K-30
雪中行軍 一眼初使用の巻(K-30)
K-30を買ってからわかったこととK-5Ⅱ(s)について


なぜ2台目を買い足したのか


 ・何回かK-30を新宿のサービスセンターでチェックしてもらったり修理の為に工場へ送る機会があり、不具合発生時に予備が欲しいと思った
 ・夏に両親と旅行した際、祭りの風景を撮影するには暗所AF性能が必要だと感じた
 ・ついでにいうと、RAW撮りして後から補正かける分12→14bitは魅力的だった

上記の理由で、レンズ共有できるPENTAXの上位機種を買おうと思いました。

一旦ここでK-30との外観比較をば


・これ、AEロックが独立しているのが嬉しい。さすが上位機種。
・でも十字ボタンの役割付けが統一されてなかったことに勝手から気が付いた。厄介ね。
・再生ボタン、異論はあるんだろうけど私はK-30の位置のほうが好きだった。片手ですぐに結果が分かる。(逆にライブビュー使わないからそこあっても要らんよっていう…)
・測距点切り替えがレバーになってるのはデザイン的に好き。ただ硬くて回しづらい。



・上から見た感じはどちらも好き。肩を余さず使ってるK-5Ⅱsの方がお仕事的な感じ。
・正直さんざネット等で言われてる通りK-5Ⅱsのグリップは小さい。小さい手の私でも握った指先がボディについてしまうくらい。


 正直、K-30は見た目のデザインで惚れて買ったところもあったんで両方大好きですけどね!
当座K-30はバックアップ要員だけではかわいそうなので両親への貸出し用として旅行やなんかに連れて行ってもらいます。

 さて、本題。

なぜK-3を買わなかったのか


 先に言っておくと、K-3自体はペンタックスデジタル一眼の正統進化であって、メカ部も操作性も大きく上昇しており、トータルで見た場合K-3を選んで得られるメリットはまずK-5Ⅱsより大きいと思います。
 ではなぜ後者を選んだのか?
 それは以下に挙げる理由となります。


■K-5Ⅱsの方が好きだった点

◇シャッター音

 これは意外と違った。K-3・K-5Ⅱ(s)で検討している人は一度実際に比較したほうがいいです。
 具体的には、K-5Ⅱ(s)は低音で小さめなのに対し、K-3は金属的な高音寄りの音になっています。
 ニコンのシャッター音が音色的には近いかな。
 実際にシャッター切っているとK-3はかなり気持ちいい。ただ、街中スナップとか夜の撮影を考えると少しでも周りの迷惑にならないようにしたいと思ったので私にとってはこれが主要因でした。

 これは色々意見があると思うのですが、撮影に際して周りを気にする人間に対して
 
 「気になるのはやましいことをしているからだ」
 「悪いことをしていなければ堂々としていればいい」

 って意見をたまに見ますが、個人的には周りに不快感を与えるのは極力避けたいので。
 そこら辺は兼ね合いだと思うんですけどね。



◇モードボタン周り

 これ、K-5Ⅱ(s)だと測光のパターン変更がモードボタン下のレバーで決められたんですね。
 こんな感じに↓

これが、K-3だとモードボタンのロックをするか否かのスイッチになってしまってるのです。
 なるべくここら辺をボタンポチポチしての設定画面操作でなくワンタッチで変更して目視しやすいハードスイッチはK-5Ⅱ(s)の心惹かれる点でした。

 

■K-3の少し不安・残念だった点


◇高感度

 これね。色々ネットや雑誌、作例でみていると高感度域においては
「K-3は決してK-5Ⅱ(s)に遅れをとっていない」的な講評が多くて、正直劇的な変化がないみたいですね。
 私はRAW撮り派なので一応画素同士の余裕がある1600万画素でいいのかな、と。
 (ノイズリダクションのアルゴリズム云々は正直分かりません)


◇AF

 これも。暗所AF性能はK-5Ⅱ(s)と変わらず-3EV。気になる動体については

 「あまり変化が無い」という意見と
 「今まで問題なかったところですっぽ抜ける」

 との意見が見られました。正直K-3の目玉の一つである8.6万画素分割測光とかでファームアップ後に大進化しそうな、そんな願望もある。
 ただ、現状で見る限りはそこまで大刷新には至らず、進化の可能性を残したって感じかしら?


◇レリーズ動作

 不思議なのですが。連射モードでなく1シャッター1ショット?の通常モードでシャッターをカチカチ押していると、K-5Ⅱsでは問題なくシャッターが切れるのに対してK-3は反応してくれないんですね。
 数瞬時間を置いて、「カチ、カチ、カチ」とやらなければシャッターが切れない。
 店頭のデモ機とはいえ複数店舗で試してどれもそう。
 仕様が違うといわれればそれまでですが、なんとも残念な点でした。 
 残念ながらネットの書き込みでも同様の報告があったのでデモ機だけの問題ではないようです。
 ファームアップで改善されるといいのですが。。。
 


◇バッテリーの持ち

 コレ!!ここだけは強い不満です。
 私は最終的にはシャッター音とバッテリーだけでK-5Ⅱsに決めました。
 簡単に私の手持ちのK-30、K-5ⅡsとK-3の撮影可能枚数を書き出しますと以下の通り。

   CAPA準拠フラッシュ50%発光の場合

      K-30   :410枚
      K-3     :560枚
      K-5Ⅱ(s):740枚
 
   CAPA準拠発光なしの場合

      K-30   :480枚
      K-3     :720枚
      K-5Ⅱ(s):980枚

 勿論K-3はカメラ内部のモーターを増やし、またローパスセレクターを付け、その他にもK-7以来と言い切れるほど色々と内部を変更し電力消費は大きくなっていると思います。仕方がありません。
 仕方がありませんが、「究極のフィールドカメラ」と謳う以上は1つのバッテリーで撮れる枚数が前の機種から大きく落ちるというのはいかがなものかと。
 ユーザビリティを重視するならば、互換性を考えるより新規にバッテリーを作らなければいけない局面だったのではと。


■K-5Ⅱsを買った私がK-3をうらやましい点

◇カードスロット

 これはうらやましい!!安心の2スロット(ペンタックスのAPS-C機初でしょうか?)
 撮影中にSDカードの容量が怪しいとき、一々差し替えなくてもそのまま撮影を継続できる安心感と(現時点ではまだ発売していませんが)専用の「フルカード」を使った無線LANでのテザー撮影やらその場でSNS等に写真をアップできる機能やら!!


◇バッファ

 上記のレリーズ動作以外は、ですが、本当にK-5Ⅱ(s)と較べてサクサク動く。
 やはり反応がいいと撮っていて楽しいでしょうね。


◇測光

 K-5Ⅱ(s)の77分割測光から突然変異ってくらいの大ジャンプを見せた8.6万画素分割測光。
やっぱり測光は安定したっていう情報は良く見ますね。
 あと、K-5Ⅱ(s)はAFこそ-3EVであったものの露出は-3EV対応してなかったんです。
 なので経験(私は無いから勘)とRAWからの救済に頼っていた部分がありました。
 ここの部分が安定したのはより撮りやすい良いカメラ!!

最後ざっくり

 ・とりあえず、K-5Ⅱもsも限りなく底値に近い。もう多分下がらないから買うなら今(2014年1月現在)
 ・K-5Ⅱsのバッテリーの持ちはマジ驚異。
  予備バッテリー1つ持っておけば電源取れる宿に宿まる限りはまず大丈夫。絶対持とうバッテリー。
 ・K-3のファインダーが良くなって云々言うけど、現状は正直MF派の人意外はあまり恩恵がない。 
  本当に広いファインダーと動体撮影が願いなら今は二台巨頭のフルサイズ行ったほうが良い。
 ・あくまでAPS-C機かつPENTAX。この点をアドバンテージに持っていけるならきっと役に立つ。